正法眼蔵 行 持 下
「 不貪の利生あり 」
なんぢがいふがごとくならば
不貪名利の仏祖は
利生なきか
わらふべし、わらふべし
又 不貪の利生あり、いかん
又そこばくの利生あることを学せず
利生にあらざるを
利生と称する魔類なるべし

( その通りなら
( 名声や位を求めなかった祖師方は
( 人々のためになかったのでしょうか
( 笑うべきことです
( 又、仏祖が名利を貪らず
( 人々を利したことをどう考えるのでしょう
( 祖師方が人々の
( ためになった事を学ばず
( 人々のためにならないことを
( 人々のためと称するのは
( 魔のたぐいなのです
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