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谿声山色  11 「 更に疑はず 」






正法眼蔵 谿声山色  11
「 更に疑はず 」


又 霊雲 rei-un 志勤 si-gon 禅師は
三十年の辨道 ben-do なり
あるとき遊山するに
山脚 san-kyaku に休息して
はるかに人里を望見す
ときに春なり、桃華のさかりなるをみて
忽然 kotu-nen として悟道す

 ( 霊雲志勤禅師は
 ( 三十年にわたり
 ( 坐禅行を続けられた
 ( ある日、遊山にでかけ
 ( 山すそに休息し、遠く人煙を望みます
 ( 時は春、桃の花
 ( あわく咲きほこるを見
 ( 忽然と、心身の疑いが晴れます


20210507SS00001.png


偈 ge をつくりて
大潙に呈するにいはく、

「 三十年来 尋剣 zin-ken の客
.......幾回 iku-tabi か葉落ち又
.......枝を抽 nuki んづる
.......一たび桃華を見てより後
.......直に如今に至るまで更に疑はず  」

 ( 詩を作り
 ( 大潙禅師 (771-853) に呈上します

 ( 三十年来、船上にあって
 ( 川に落とした剣を
 ( 船べりにつけた印をたよりに
 ( 探すような事をして来た
 ( その間、桃の木は幾たび葉を落とし
 ( 枝を伸ばしたことでしょう
 ( ひとたび桃の花を見てからは
 ( もうこの心身を疑うことはありません

大潙いはく
「 縁より入る者は、永く退失せじ 」
すなはち許可するなり

 ( 大潙禅師これを読み述べられます

 ( 長く行をなし、機が熟しての縁
 ( それがくつがえることはありません

 ( 大潙禅師は、よしとされます





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プロフィール

佐々木 正巳

Author:佐々木 正巳
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「国際交流のための坐禅会」

(ご希望に合わせ随時開催・参加費無料)

2006 東京国立博物館(上野) にて開催
2006~2015 仙台国際センターにて毎月開催
2022 ~  仙台 国見にて随時開催




かつて馬祖 baso の会 e に参じてとふ
「 如何是仏 nyoga-zebutu 」と
馬祖いはく
「 即心是仏 sokusin-zebutu 」と
法常このことばをききて
言下大悟 gonka-taigo す




法常禅師 Ho-zyo zenzi が
馬祖 baso 禅師の坐禅道場で
静かにお坐りになられてる
傍目にそのお姿は、静止してて
水面静まりけり、死人のように見えます
その死んだ水面に、天地が語りかけます
陽光星辰は一瞬も滞らず、その歌を奏でます

法常禅師はある時
馬祖禅師にご質問なされた
「 仏とは、どのようなものですか 」

馬祖禅師が答えます
「 坐禅においては、心が仏となります 」




宮城県仙台市青葉区国見5-6-18
( 5-6-18 kunimi Aobaku Senndai )


仙台にお越しの折は
気軽にお寄り下さいませ

ご連絡先はコチラでした!
090-7325-5711



師 沼田 勇 先生 



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文章を通しての師

Rudolf Steiner 先生
Kōdō Sawaki
沢木 興道 老師 ( 曹洞宗 )


読み上げ( read aloud ) はこちらでした。
https://www.youtube.com/channel/・・・・








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