谿声山色 26 「 遠慮なきにあらず 」
- 2021/06/07
- 08:37
正法眼蔵 谿声山色 26
「 遠慮なきにあらず 」

又 西天の祖師
おほく外道 ge-do 二乗 国王等のために
やぶられたるを
これ外道のすぐれたるにあらず
祖師に遠慮なきにあらず
( 又インドの祖師の多くは
( 外道や二乗、国王などから
( 厳しい迫害を受けます
( 外道が優れてたと言うより
( 祖師方は、まったく違う地平に立ってました
初祖西来よりのち
嵩山 su-zan に掛錫 ka-syaku するに
梁武 ryo-bu もしらず、魏王 gi-o もしらず
ときに両箇 ryo-ko のいぬあり
いはゆる、菩提流支三蔵 bodai・ryu-si・san-zo と
光統律師 ko-zu・ri-si となり
( 達磨大師は中国に来て
( 嵩山少林寺に入った
( 梁の武帝や魏の王は
( それを知りません
( 当時、狂犬のような
( 二人の人物がいました
( 菩提流支三蔵と光統律師です
虚名 ko-myo 邪利 zya-ri の
正人 syo-nin にふさがれんことをおそりて
あふぎて天日をくらまさんと
擬するがごとくなりき
在世の達多 da-ta よりもなほはなはだし
( 二人は、自らの名声と商売が
( 達磨という人に侵されることを恐れます
( そこで、太陽を隠してしまおう
( みたいなことをします
( それは釈尊と
( 提婆達多の関係よりも激しいものでした
あはれむべし
なんぢが深愛する名利 myo-ri は
祖師これを糞穢 hun-ne よりもいとふなり
( 哀れなことで名声と商売は
( 祖師方には
( 「 はかないもの 」 と映ってました
.