行 持 下 「 髑髏形骸の功徳 」
- 2020/10/20
- 07:23
正法眼蔵 行 持 下
「 髑髏形骸の功徳 」
西天竺国には
髑髏 dokuro をうり
髑髏をかふ婆羅門 baramon の法
ひさしく風聞せり
これ聞法 mon-po の人の
髑髏形骸の、功徳おほきことを
尊重するなり
( インドでは
( 髑髏を売ったり髑髏を買ったりと言う
( 婆羅門の風習があると聞いています
( 正法眼蔵の面壁坐禅の法を聞いた人の
( 遺骨や遺物に功徳があると
( 尊重されているのです
いま道のために
身命をすてざれば
聞法の功徳いたらず
身命をかへりみず
聞法するがごときは
その聞法成熟するなり
この髑髏は尊重すべきなり
( 今、面壁坐禅の法を聞いても
( 身命を捨てなければ
( この聞法の功徳は起こりません
( 身命を顧みずに聞法したならば
( その聞法は成熟して行きます
( この人の髑髏は尊重すべきものとなります

( このような一節は
( 幾日も幾日も読み返して
( どのような経過を
( 述べておられるのだろう ?
( 自己観察と同時に
( 進めて行かないとまったくの
( 不明に帰してしまう、そんな一節です

( 水にお塩を混ぜて ・・
( しばらくすると、お塩が分離されて
( お塩が沈殿して行きます
( 同じ感じのような経過が
( 思考においても起きてるのでしょうか

( 「 魂の骨格 」
( と言う言葉があります
( 「 思考 」 でその骨格を維持してゆくと
( 幾年幾十年の間には
( それが実際、身体の骨格を
( 形成してゆくのでしょうか

( この一節の聞法 mon-po
( は、「 そう言うことですか!」
( でしょうか
( 「 身中に、3D座標系を思考します 」
( そう言うことですか!
( 「 六本の矢が中心へ向いてるとします 」
( そう言うことですか!
( 「 的を射てから、矢を放つ 」
( そう言うことですか!

( 「 背後からは、時間記憶がやって来ます 」
( そう言うことですか!
( 「 前からは、記憶の鏡像
志向欲望が問いかけて来ます 」
( そう言うことですか!
( 「 足元から、今この身体にいるんだ
大事な今にいるんだ、と問われます 」
( そう言うことですか!
( 「 頭頂から真下へ
業火寂滅の一刀を下すのです 」
( そう言うことですか!

( 正法眼蔵の面壁坐禅
( その聞法 とは
( そう言うことですか! でしょうか
( そう言うことなんだ
( そして、その思考を幾年にわたり
( 粘り強く継続してゆく
( これが 「 その聞法成熟するなり 」
( でしょうか

( 野生の虎とコアラ君、どう見ても
( その印象、大いに違います
( 何考えてたかの違いで
( そうなっちゃった ・・ ??? です
( 昔言葉に 「 因業じじい 」
( って言葉があります
( なんかひねくれてて、頑固で
( マイナス思考を
( 物体化すると、こうなる
( そんなおじさんを表した言葉ですが

( 古代インドでは
( いや中国でも日本でも
( 古代史の頃はスマホは
( いや、本すらなかったでしょうから
( 修行者は、一事 ( 思考 ) に
( 専念なされてた、と想像されます
( ちょっと思っても
( 何の変化も起こりませんが
( その思考を継続してゆくと
( 身体形成に少しずつなら
( 影響を及ぼすのかも知れません

( 風 → 水 → 土
( なんとなくが
( 実感出来る流れになって
( 確固とした固体に凝縮してゆく
( 「 髑髏の功徳 」 と聞いても
( ??? ですが
( 幾十年にわたる修行では
( 死して後、その遺骨から
( 徳香が感じられる、のかも知れません
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