FC2ブログ

記事一覧

行 持  下  「 身毛の寒怕 」

正法眼蔵 行 持  下 「 身毛の寒怕 」遅明のよるの消息はからんとするに肝胆もくだけぬるがごとしただ身毛の寒怕 kan-ha せらるるのみなり ( 夜明けの遅い厳冬の夜 ( そこに見捨てられたように ( 二祖慧可大師が立っています ( すべてが砕け散るような ( そんな思いだったはずです ( 身が凍り付くのを ( 悲しく自分で見ておられた ( 身体が雪夜の中 ( 凍り付いて死んでゆきます ( この身体って...

続きを読む

 行 持  下  「 操を操とせざる 」

正法眼蔵 行 持  下 「 操を操とせざる 」かくのごとく自惟して法をもとめ道をもとむる志気のみかさなる澡雪 so-setu の操 so を操 so とせざるによりてしかありけるなるべし ( 二祖慧可大師には ( 古人の行いが身近に思え ( さらに近づこうと思えて来ます ( 雪を振り払わなくても ( 雪に埋もれ身体は凍死しても ( 身体の生とは独立した ( 不生不死の火の生が ( 確信となって来たのです ( 神なのに...

続きを読む

行 持  下  「 古尚若此 」

正法眼蔵 行 持  下 「 古尚若此 」かくのごとくおもふに志気、いよいよ励志 rei-si ありいまいふ古尚若此 kosyo-nyaku-si我又何人を、晩進もわすれざるべきなりしばらくこれをわするるとき永劫の沈溺あるなり ( そのように考えると ( 慧可大師の志は、また蘇ります ( 今言うところの ( 「 昔の人は、これに耐えられた 」 ( 私達も後進の方々も ( これを忘れてはいけません ( 忘れれば、永劫に浮かばれ...

続きを読む

行 持  下  「 滴滴こほる 」

正法眼蔵 行 持  下 「 滴滴こほる 」ややつもりて腰をうづむあひだおつるなみだ滴滴こほるなみだをみるになみだをかさぬ身をかへりみて身をかへりみる自惟 ji-yui すらく ( 雪が積もって腰を埋めます ( 落ちる涙が凍ります ( その涙を見てまた涙します ( 我が身を省みて思います昔の人、道を求むるに骨をうちて髄を取り血を刺してうえたるをすくう髪を布きて泥をおおひ崖 kisi に投げて虎に飼ふ古 inisie 尚 かく...

続きを読む

行 持  下  「 深山高峰の冬夜 」

正法眼蔵 行 持  下 「 深山高峰の冬夜 」このとき窮臈寒天kyu-ro-kan-ten なり十二月初九夜といふ天大雨雪ならずとも深山高峰の冬夜はおもひやるに人物の窓前に立地すべきにあらず竹節なほ破す、おそれつべき時候なり ( 二祖慧可大師が ( 達磨大師を訪ねられたのは ( 年の瀬、十二月九日の夜でした ( 深山高峰の冬夜、外にはいられません ( 寒さが竹の節が割る ( 厳しい時節ですしかあるに、大雪匝地 daise...

続きを読む

行 持  下  「 五峰秀出 」

正法眼蔵 行 持  下 「 五峰秀出 」祖、遂に見神の事を以て師にもうす師、其の頂骨を視るに即ち五峰の秀出せるが如し乃ち曰く汝が相、吉祥なり当に所証有るべし神の汝 南へゆけといふはそれ則ち少林寺の達磨大士必ず汝が師なり ( 師の香山宝静禅師が ( 二祖慧可大師の頭痛を治そうとします ( その時、空中から声がします ( 「 これは普通の痛みではありません (    これは骨を換えているのです   」 ( ...

続きを読む

行 持  下  「 骨を換ふる 」

正法眼蔵 行 持  下 「 骨を換ふる 」あくる日、にわかに頭痛すること刺がごとしその師、洛陽龍門・香山宝静禅師これを治せんとするときに空中に声有りて曰く「 此れは乃ち    骨を換ふるなり       常の痛みに非ず 」 ( 「 南へ行くべし 」  ( 二祖慧可大師は、天神の声を聴きます ( そして翌日、刺すような頭痛が起こります ( 師である、洛陽竜門・香山宝静禅師が ( これを治そうとしますが、...

続きを読む

行 持  下  「 神物倏見 」

正法眼蔵 行 持  下 「 神物倏見 」真丹 sin-tan 第二祖太祖正宗普覚大師は神鬼ともに嚮慕 kyō-bo す道俗おなじく尊重せし高徳の祖なり曠達 ko-tatu の士なり伊洛 iraku に久居して群書を博覧すくにのまれなりとするところ人のあひがたきなり ( 中国の第二祖 ( 太祖正宗普覚大師 ( [ 二祖慧可大師 487-593 ] は ( 神にも鬼にも慕われていました ( 出家者からも在家者からも尊重される ( 高徳の方で、とても...

続きを読む

行 持  下  「 麦をうけ蕨をとる 」

正法眼蔵 行 持  下 「 麦をうけ蕨をとる 」麦をうけ蕨 warabi をとるは道俗の勝躅 sho-tyoku なり血をもとめ乳をもとめて鬼畜にならはざるべしただまさに行持なる一日は諸仏の行履なり ( 釈尊と弟子方は、コーサラ国の西 ( ベーランジャーに赴かれた時 ( 食するものがなく、馬師が供養された ( 馬に与える麦を食されました ( 中国は殷代、孤竹国に ( 伯夷 hakui と叔斉 syuku-sei と言う ( 国の王子の...

続きを読む

行 持  下  「 寒苦いまだ人をやぶらず 」

正法眼蔵 行 持  下 「 寒苦いまだ人をやぶらず 」催さるるところは見む人の涙の如くなるべしいたづらに塵土に化して人にいとはれん髑髏をもてよくさいはひに仏正法を行持すべし ( 私達と旅を共にする ( 呪われし諸業 ( これに手を差し伸べなかったら ( そこで催される風景って ( どんな風景でしょうか ( 涙の絵の具で描いたみたい ( そんな絵になっちゃいます ( 見るもせつない髑髏とするか ( せ...

続きを読む

プロフィール

正法眼蔵 

Author:正法眼蔵 
青葉坐禅堂


宮城県仙台市青葉区国見5-6-18
( 5-6-18 kunimi Aobaku Senndai )

090-7325-5711 佐々木正巳 まで

最新記事

カテゴリ